テナント
テナントとは、その顧客インタラクションがサード パーティ (主に通信サービス プロバイダー) によって提供されるサービスを介して有効になったり拡張されるビジネスのことです。 アーキテクチャの観点から見た場合、それらのインタラクションを有効にしたり拡張するためにテナントによって使用されるハードウェアやソフトウェアのほとんどは、サービス プロバイダーが所有しています。
また、機能的な観点から見ると、階層型マルチテナント環境内の各テナントは、顧客インタラクションの処理に必要な全機能を装備したコンタクト センター (シングルサイトまたはマルチサイト) であると言えます。 階層型マルチテナント環境では、Genesys Administrator Extension には常にその環境内の特定のテナントに属するハードウェアおよびソフトウェア リソースのみが表示されます。
リソースの割り当て
これらのハードウェアやソフトウェア リソースの一部は、テナントごとに個別に割り当てられます (たとえば交換機システムのテレフォニー拡張機能やキューなど)。
その他のリソースは各テナントによって共有され、一部またはすべてのテナントの顧客インタラクションを同時に処理します (たとえば交換機システムの制御および信号デバイス、公共電話ネットワークのサービス制御ポイントなど)。
両方のタイプのリソースを表す構成オブジェクトは、各テナントに適宜割り当てられます。
テナントの表示
通常、表示されるテナントは、Configuration Manager の [テナント ディレクトリ] で選択したテナントによって異なります。 [環境] に設定されている場合、ユーザーにすべてのテナントが表示されます。 それ以外のテナントが選択されている場合、そのテナントと、その既存の子テナントのみが表示されます。
ユーザーが [クイック フィルター] フィールドを使用している場合は、そのユーザーがアクセスできるすべてのテナントが検索対象となります。 ユーザーが環境テナント (ルート テナント) にアクセスできない場合、ルートは表示されません。
[テナント] リストには、環境にあるテナントが一覧表示されます。
Configuration Manager は、テナントのアクセス権の設定に従います。 アクセス権および特権を付与されているオブジェクトだけにアクセスできます。
[クイック フィルター] フィールドでオブジェクトの名前、または名前の一部を入力すると、このリストの内容にフィルターを適用できます。
新しいテナント オブジェクトを作成するには、[新規作成] をクリックします。 既存のオブジェクトの詳細を表示または編集するには、オブジェクトの名前をクリックするか、オブジェクトの隣のチェック ボックスをオンにして、[編集] をクリックします。 テナントのコピー、削除、有効化、および無効化の機能を使用するには、まずそのテナントをクリックする必要があります。
テナントの名前をクリックすると、そのオブジェクトの詳細情報が表示されます。 オプションやアクセス権を設定したり、依存関係を表示することもできます。
手順: テナント オブジェクトの作成
ステップ
- [新規作成] をクリックします。
- 次の情報を入力します。 一部のフィールドでは、値の名前を入力するか、[参照] をクリックしてリストから値を選択できます。
- 名前—テナントの名前。 このプロパティには値を指定する必要があり、その値は Configuration Database 内で一意でなければなりません。
- パスワード—このテナントにアクセスするために使用するパスワード。
- パスワードの確認入力—パスワードの確認。
- 親テナント—このテナントの親テナント。 デフォルトでは新しいテナントの作成作業に使用したテナントが、その親テナントとなります。 このフィールドを変更すると、新しいテナントはここで指定した親テナントの下に新しい子テナントとして作成されます。 親テナントを後で変更するには、上記の「構造」タブを参照してください。
- 課金対象番号—コスト追跡の目的でこのテナントのアクティビティが課金されるアカウント番号。
- デフォルトのキャパシティ ルール—このテナントが複数のインタラクションを処理できる能力を定義するキャパシティ ルール タイプのスクリプトの名前。 詳細については、Reporting マニュアルを参照してください。
- デフォルトの契約—このテナントのリソースに適用されるデフォルトのコスト契約。 詳細については、『 Universal Routing 8.0 Routing Application Configuration Guide』の「Routing Solutions」の章を参照してください。
- 有効状態—選択すると、オブジェクトが通常の動作状態にあり、何の制限もなく使用できることを示します。
- [保存] をクリックします。
階層型マルチテナント構造
階層型のマルチテナント構造には、無制限数のレベルを含めることが可能です。 この構成環境は階層内に存在するすべての企業のニーズにも対応します。
マルチテナント環境では、Configuration Database の初期化後に初めて Genesys Administrator Extension を実行するときに、環境テナントのみが表示されます。 新しいテナントを Configuration Database に登録する際は、Configuration Layer によって、このテナントのリソースの割り当てと構成データの入力をサポートするために必要な、すべてのフォルダーが自動的に作成されます。
階層型マルチテナント構造におけるアクセス権の継承方法の詳細については、『 Genesys 8.1 Security Deployment Guide』を参照してください。
階層型マルチテナント構造の変更
構造内でテナントを別の親テナントに移動するには、移動するテナント オブジェクトの [親テナント] フィールドを変更します。