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Configuration Manager
Configuration Manager では、コンタクト センターで構成オブジェクトを設定および管理できます。こうしたオブジェクトは Configuration Database オブジェクトとも呼ばれ、特定の環境で Genesys アプリケーションおよびソリューションが機能するために必要なデータが含まれています。
構成オブジェクトについて
構成オブジェクトは Configuration Database オブジェクトとも呼ばれ、特定の環境で Genesys アプリケーションおよびソリューションが機能するために必要なデータが含まれています。Configuration Manager でオブジェクトを作成して保持すると、それらは Configuration Database に格納されます。
特定のテナントの構成オブジェクトを表示したり管理するには、キューブのアイコンをクリックして [テナント ディレクトリ] フィールドにテナントの名前を入力します。デフォルトでは、ユーザーのアカウントが属しているテナントの構成オブジェクトが一覧表示されます。オブジェクトがテナント別に表示された状態で新しいオブジェクトを作成すると、そのオブジェクトはそのテナントのディレクトリに作成されます。
- [テナント ディレクトリ] フィールドは、シングルテナント環境では表示されません。
- Configuration Database 内のほとんどのオブジェクトは、コンタクト センターで使用されている物理的なオブジェクト (交換機、エージェント、インストール済みアプリケーションなど) を反映しているため、このマニュアルでは構成オブジェクトを指す場合に頭文字を大文字で表記しています。たとえば、交換機 (switch) という単語は、コンタクト センター内の物理的な交換機を指すときは小文字で記述されますが、物理的な交換機を反映している構成オブジェクトを指すときは最初の文字が大文字で記述されます。同様に、アプリケーション (application) という単語は、コンタクト センター内の物理的なインストールを指すときは小文字で記述されますが、インストールされているプログラムを反映している構成オブジェクトを指すときは最初の文字が大文字で記述されます。
オブジェクト階層
Genesys Administrator Extension ではオブジェクトがフォルダーに保管されます。通常、オブジェクト タイプごとに 1 つのフォルダーがあります。
構成の環境を管理しやすくするために、以下の項目を任意に組み合わせて手動で階層を作成することができます。
- フォルダーとサブフォルダー—フォルダーには特定のタイプのオブジェクトを含めます。たとえば、ホスト オブジェクトの場合、ホストを場所ごとにまとめた サブフォルダーを作成できます。
- ビジネス単位/サイト—フォルダーとは異なり、ビジネス ユニットおよびサイトには複数タイプのオブジェクトを含めることができます。たとえば、ビジネスに必要な特定のサイトに関連するすべての構成オブジェクトを 1 つのサイトとしてまとめ、サイト内にフォルダーとサブフォルダーを設定することができます。
また、次のオブジェクトにはその階層の一部として親オブジェクトが含まれています。
- キャンペーン グループ—階層にキャンペーンが含まれます。
- IVR ポート—階層に IVR が含まれます。
- ビジネス属性値—階層にビジネス属性が含まれます。
- エージェント ログイン—階層に交換機が含まれます。
- DN—階層に交換機が含まれます。
Genesys Administrator Extension には、階層内におけるオブジェクトの位置を示すナビゲーション パス (一連のブレッドクラム) が表示されます。このパスはすべてのオブジェクト リストのすぐ上に表示されます。このパスの要素をクリックすると、その要素に素早く移動できます。
オブジェクト タイプの中には、ルート テナントまたは特定のビジネス ユニット/サイトの下にのみ存在するものがあります。オブジェクトをテナント別に表示している場合、次のオブジェクトは表示されないことがあります。
- アラーム条件
- アプリケーション テンプレート
- アプリケーション
- ホスト
- ソリューション
- 交換機オフィス
必要なアクセス権
Genesys Administrator Extension でのタスクの実行に必要な最低限のアクセス権は、そのタスクによって異なります。オブジェクトまたはオブジェクトのグループに対して特定のタスクを実行するために適切なロール特権が付与されている必要もあります。
アクセス権 | 説明 | 必要条件 |
---|---|---|
読み取り |
|
なし |
作成 |
|
読み取り |
更新 |
|
読み取り |
削除 |
|
読み取り |
読み取り専用モードと緊急モード
読み取り専用モードと緊急モードの機能により、Configuration Server のメンテナンス中にユーザーが Configuration Database を変更できないように制限できます。Configuration Server がこの 2 つのモードのいずれかである場合、該当のエラー メッセージが、構成オブジェクトの更新または保存を試行するすべての GAX ユーザーに表示されます。Configuration Server が緊急モードの場合、スーパー アドミニストレーターだけがオブジェクトを更新できます。読み取り専用モードと緊急モードの詳細については、『Read Only Mode and Emergency Mode』を参照してください。
オブジェクトの共通プロパティ
大部分のオブジェクトには以下の構成プロパティと要素があります。
名前プロパティ
名前によって特定範囲内のオブジェクトが一意に識別されます。そのため、名前 (255 文字以内) はほとんどのタイプのオブジェクトで必須パラメーターです。ただし、以下は例外です。
- DN およびエージェント ログイン—一意の番号とコードによって、交換機内でそれぞれを識別します。
- IVR ポート—一意のポート番号によって、IVR 内の各ポートを識別します。
環境内のオブジェクトの命名方法は重要です。一貫した意味のある命名規則によって、構成環境の理解が容易になるとともに検索が速くなり、より管理しやすく便利な構成を実現できます。
オブジェクトのタイプによっては、オブジェクトに設定される名前は、環境の他の場所でそのオブジェクトを表すエンティティの名前に一致していなければなりません。たとえば、ホストの名前を設定する際は、データ ネットワーク環境内でそれらのホストを表すコンピューターの名前に一致させる必要があります。
有効状態プロパティ
オンの場合、オブジェクトで表されるエンティティが、通常の動作状態にあり、何の制限もなく使用できることを示します。オフの場合、オブジェクトで表されるエンティティが、実稼動以外の環境で使用されていることを示します。操作時にそのオブジェクトが利用可能であると示されていても、このターゲットに対して顧客インタラクションを行うことはできません。
フォルダーや他のオブジェクトの親であるオブジェクトを無効にすると、そのフォルダー内のすべてのオブジェクトや、その親オブジェクトのすべての子オブジェクトも無効になります。
以下に例を示します。
- 交換機を無効にすると、その交換機内に定義されているすべての DN とエージェント ログインが無効になります。
- エージェント グループ フォルダーを無効にすると、そのフォルダーに構成されているすべてのエージェント グループが無効になります。
ただし、オブジェクトのグループ (エージェント グループなど) を無効にしても、そのグループの個々のメンバー (この例ではエージェント) は有効のままになります。
オプション タブ
オブジェクトのオプションを表示するには、オブジェクトを選択し、[オプション] タブをクリックします。構成オプションはそれぞれのセクションに一覧表示されています。セクションを展開する、または折りたたむことで、セクション内のオプションを表示または非表示にすることができます。デフォルトでは、[オプション] (または [アプリケーション オプション]) タブを開いたときに、すべてのセクションが折りたたまれていますが、[すべて開く] をクリックすると、すべてのセクションを展開する (または折りたたむ) ことができます。
また、特定のセクションが、オプションごとに [名前] 列と [セクション] 列に表示されます。これは、1 つのセクションに、1 つの画面に収まらない数のオプションがある場合に特に便利です。オプションのあるセクションを見失わずに済むからです。
インポート/エクスポート機能を使用すると、そのオブジェクトのオプションを 1 つずつ、または一括で管理 (追加、更新、削除) できます。
1 つずつ操作する
- オプションの追加 [+] ステップを表示する
- オプションの更新 [+] ステップを表示する
- オプションの削除 [+] ステップを表示する
一括して操作する
- [詳細] をクリックして、オプションをインポートまたはエクスポートすることができます。詳細については、「構成オプションの一括プロビジョニング」を参照してください。
[詳細] をクリックすると、選択したアプリケーション オプションをコピーして、構成オブジェクトのオプションに貼り付けることもできます。
- [セクション] と [キー] フィールドは必須フィールドで、環境内で一意の値を入力する必要があります。
- [詳細] をクリックして、オプションをインポートしたりエクスポートすることができます。詳細については、上記の「概要」タブの「データのインポートとエクスポート」セクションを参照してください。
アクセス権タブ
[アクセス権] タブには、このオブジェクトへのアクセス権を持つよう構成されているアクセス グループとユーザーのリストが表示されます。アクセス権の設定は、通常アクセスを付与するユーザーまたはアクセス グループに対して行います。この機能によってアクセス権の設定方法が改善され、アクセス権の管理範囲を 1 つのデータベース オブジェクトに限定できます。
アクセス権の付与、変更、除外手順については、『Genesys Security Deployment Guide』を参照してください。
- [継承] チェックボックス—[継承] がオンの場合は、この親オブジェクト配下のすべての子オブジェクトにアクセス権が継承されます。[継承] がオフの場合は、子オブジェクトのアクセス権を変更しない限り、この親オブジェクトの下のすべての子オブジェクトからアクセス権が削除されます。
- [再帰的に置き換える] ボタン—[再帰的に置き換える] をクリックすると、すべての子オブジェクトのアクセス権が削除され、親オブジェクトのアクセス権で置き換えられます。
次のアクションを行うことができます。
メンバーの変更
アクセス権の変更
アクセス権の削除
依存関係タブ
[依存関係] タブには、そのオブジェクトに依存するすべてのオブジェクトのリストと、どのプロパティが依存しているかが表示されます。
たとえば、AppA というアプリケーション オブジェクトが HostA というホスト オブジェクト上で実行されているとします。その場合、AppA の機能は HostA に依存します。したがって HostA の [依存関係] タブには AppA が依存オブジェクトとして表示され、そのプロパティがホストになっています。
すべてのユーザーとエージェントの [依存関係] タブには、それぞれが割り当てられているロールも一覧表示されます。
リストのオブジェクトをクリックすると、その依存オブジェクトのプロパティが表示されます。これらのプロパティを変更したり、同じタイプの別のプロジェクトを作成することができます。
オブジェクトの共通プロパティを操作する
以下は、タイプに関係なく、ほとんどのオブジェクト プロパティに適用される操作です。こうした操作が特定のタイプで異なる場合は、代替の操作方法が、このヘルプ ファイルの後半にあるタイプ固有のセクションに記載されています。その他の操作についても、タイプ固有のセクションに説明があります。
すべてを展開する/折りたたむ
このオプションが使用できる場合、現在表示されているすべてのオブジェクトを展開する、または折りたたむことができます
追加と削除
オブジェクトを追加するには、[追加] をクリックして、オブジェクトを参照し、現在選択しているプロパティ タブに追加します。オブジェクトを削除するには、それを選択して [削除] をクリックします。
コピー/貼り付け
必要なアクセス権がある場合、[詳細] をクリックして、[コピー] および [貼り付け] の機能を利用できます。オブジェクトを選択してコピーした後は、コピーしたオブジェクトとの関連付けがサポートされている場所に貼り付けることができます。
セキュリティ証明書
Genesys では TLS (Transport Layer Security: トランスポート層セキュリティ) プロトコルを使用して、Genesys の各コンポーネント間におけるデータ交換の安全性を確保しています。TLS プロトコルはセキュリティ証明書を使用して実装されます。セキュリティ証明書は、これらのコンポーネントを表すホスト オブジェクトおよびアプリケーション オブジェクトにおいて構成する必要があります。
TLS のデプロイメントの詳細と手順については、『Genesys Security Deployment Guide』の「安全な接続」セクションを参照してください。