一元化ログ
一元化ログ データベースには、Genesys アプリケーションが生成したログ メッセージが格納されています。Genesys Administrator Extension の一元化ログ プラグインには、こうしたログのサマリーが表示されます。その中から関心のある事項を選択し、調査することができます。GAX の他のオブジェクトと同様、このログは必要とされる特権を付与されていないと閲覧できません。
一元化ログ データベースに保存されているログ メッセージには、以下の 2 つのタイプがあります。
- アプリケーション ログ: Genesys アプリケーションの大半が生成するログであり、共通の一元化ログ レコード フォーマットを採用しています。
- 監査ログ: ごく一部のアプリケーション (特に Configuration Server と Solution Control Server) のみが生成するログであり、構成の変更に関する追加属性や情報、およびプロセス、ソリューション、アラームに対して実行されたコントロール アクションが含まれます。
一元化ログを表示するには、GAX のメニュー バーで [一元化ログ] を選択します。
一元化ログ ウィンドウ
[一元化ログ] ウィンドウにはログ レコードが表示されます。
ウィンドウの左側にあるメニューには、保存済みの検索を含め、表示可能なビューが表示されます。
ログのリストの上には、次の情報とコントロールが表示されます。
- 取得済みのログの数と、これから取得するログの合計数。膨大なレコードを格納している Log Database からすべてのレコードを取得することで生じる遅延を最小限にするため、レコードはデータベースからバッチで取得されます (デフォルトのバッチ サイズは 100)。現在のリストを半分スクロールしたところで、次のレコードが取得されます。さらに、パフォーマンス向上の観点から、GAX が表示できるレコード数は限られています (デフォルトのレコード数は 5000)。このパラメーターが適切ではない場合、それぞれ minlogs および maxlogs オプションを使用して変更することができます。詳しくは 『Genesys Administrator Extension Deployment Guide』 の "clog の「Section」" を参照してください。
- リスト内のログを選択する際に使用した検索条件。デフォルトでは、現在の日付に生成されたログ (日付範囲: 今日) のみが選択されます。フィルターを使用したログの選択について、詳しくは「Filtering Logs」を参照してください。
- 以下の 4 つのアイコン。
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関心のあるログのリストを作成するか、少なくともより扱いやすいサイズにまでリストを短くするためのフィルター設定に使用する、[検索] ウィンドウを開きます。
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選択したログをリストから削除します。1 列目のチェックボックスを選択すると、削除するログを 1 つ選択できます。必要なだけ選択するか、ヘッダー列のチェックボックスを選択して表示されているレコードすべてを選択します。
警告ヘッダー列のチェックボックスを選択した場合、表示されているレコードと同じ条件に該当するデータベース内のレコードをすべて選択するかどうかを問うプロンプトも表示されます。その条件に該当するデータベース内のレコードをすべて削除したい場合にのみ、このオプションを選択してください。 -
リストに表示する列 (属性) を選択することができます。
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表示を更新します。
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- クイック フィルター ボックス—フルのフィルター機能を使用せずに特定のログを検索するには、このボックスにテキストを入力します。そのテキスト (ログ ID などの数値を含む) を含むログが返され、リストされます。このフィルターは大文字小文字を識別し、累積的なものとなります。文字を入力するたびにクエリが評価、実行され、結果のリストが更新されます。できるだけ多くの文字を入力すると、ベストな結果を得ることができます。
ログ レコードには、それぞれ以下の属性の一部またはすべてが表示されます。
- レベル—ログのログ レベル。アラーム、標準、インタラクション、トレースのいずれか。
- ID—ログの一意の識別子。<Application id>-<message ID> というフォーマットで表示され、<Application ID> はログを生成したアプリケーションのアプリケーション ID、<message ID> はログを生成したコンポーネント内で一意となるログ メッセージの数値識別子を示します。
- 説明—ログ メッセージのテキスト。
- ホスト—ログを生成したアプリケーションを実行したホスト。
- アプリケーション—ログを生成したアプリケーションの名前。
- 日付—ログが生成された日時。
- インタラクション ID—このログが生成されたインタラクションの識別子。この属性はインタラクション レベルのログについてのみ表示されます。
をクリックすると、表示する属性 (列) をカスタマイズすることもできます。デフォルトではすべての列が表示されます。
実際に表示される属性は、ウィンドウの左側にあるメニューでの選択と、表示を決定した属性に左右されます。たとえば、標準レベルのログのみを表示することにした場合、レベル属性は表示されません。
ログの行をクリックすると、属性をさらに表示することができます。
ログの表示
[一元化ログ] ウィンドウでは、以下を行うことができます。
- アプリケーション タイプのログをすべて表示するには、左側のメニューで [アプリケーション] から [すべてのログ] を選択します。
- 特定のレベルのログをすべて表示するには、[アプリケーション] から適切なレベルを選択します。たとえば、標準レベルのアプリケーション ログをすべて表示するには、[アプリケーション] から [標準] を選択します。
- 監査タイプのログをすべて表示するには、左側のメニューで [アプリケーション] から [すべてのログ] を選択します。
- 保存した検索で定義されている条件を満たすログをすべて表示するには、左側のメニューで [保存済みの検索] から検索名を選択します。
- 新しい検索を作成して特定の条件を満たすログを探すには、特定の条件に基づいてログにフィルターを適用します。
デフォルトでは、GAX はログを日付属性でソートして表示します。生成時のレベル、ID、説明、ホスト、アプリケーション、日付 (および時刻) でソートすることもできます。ヘッダーのセルをクリックすると、その属性でリストをソートすることや、リストの順序 (昇順または降順) を変更することができます。
ログの検索
1 つ以上の検索条件でログのリストにフィルターを適用し、特定のログを検索することができます。 をクリックして [フィルター] ウィンドウを開きます。このウィンドウから、基本的な検索や高度な検索を実行することができます。
- 基本的な検索—基本的な条件を使用して、ログのサブセットを表示することができます。
- 高度な検索—特定の特権を付与されている場合、追加の条件を使用してリストにフィルターを適用し、検索を保存し、保存済みの検索のリストを管理し、ログの一部またはすべてを削除することができます。
[名前を付けて保存] をクリックすると、定義した検索を最大 10 件保存して、後に使用することができます。すでに 10 件保存済みである場合に新しい検索を保存するには、新しい検索を保存する前に既存の検索を 1 つ削除しなければなりません (検索名にカーソルを合わせると表示される [x] をクリック)。検索名をドラッグして位置を上下に移動させると、リスト内で並べ替えをすることもできます。
- 検索を開始する前に、[一元化ログ ウィンドウ] ウィンドウの右上のレコード数を見て、データベースからログ レコードがすべて取得されているかどうか確認してください。—
- 探しているのが特定のテキストを含むログ レコードや一意の ID を持つログ レコード 1 つである場合、ウィンドウの右上にあるフィルター テーブル ボックスにテキストを入力すると、基本的な検索でも高度な検索でもほぼ同じ結果を得ることができます。
基本的な検索
基本的な検索では、ホスト、アプリケーション、テナント、ユーザー、日付、説明でログにフィルターを適用することができます。
基本的な検索を行う際は、以下に注意してください。
- 各属性につき入力できるフィルター値は 1 つのみです。
- ホスト、アプリケーション、テナント、ユーザー フィルターには、元々のリストの各ログ レコードについて対応する属性の値を並べたドロップダウン リストが含まれます。
- 日付フィルターでは、以下の 8 つのフィルター値が事前定義されています。
- 過去 5 分
- 過去 15 分
- 過去 1 時間
- 今日
- 昨日—現在の日付とその前の日付
- 過去 5 日間—現在の日付と過去 5 日間
- 過去 30 日間—現在の日付と過去 30 日間
日付はすべて正子 (00:00:00) から始まります。時間と分の間隔は、フィルターが適用された時間を起点として計ります。
[カスタム日付範囲] を選択すると、横に表示されるカレンダーで日付と時間の範囲を選択することもできます。
- 説明フィルターにはドロップダウン リストがありません。ログのホスト名、アプリケーション名、説明に該当すると思われる任意のテキストを入力します。これは、レコード リストの上にある [クイック フィルター] ボックスとは少し異なります。このフィールドが検索するのは上記 3 つの属性でマッチするテキストであり、特定の番号のログの検索に使用することはできません。
ログにフィルターを適用するには、検索条件の値を 1 つ以上選択し、[検索] をクリックします。するとその条件を満たすログのみがリストされます。
高度な検索
高度な検索フィルターを使用するには、ACCESS_CLOGS 特権が付与されている必要があります。この高度なフィルターにはより多くの検索条件がある他、DELETE_CLOGS 特権を付与されていれば、クエリで返されたログ レコードの一部またはすべてを一元化ログ データベースから削除することもできます。
高度なフィルターを定義するには、まず基本的な検索のフィルター条件のうちいずれかを入力します。次に [高度な検索] の横にある矢印をクリックします。[検索] ウィンドウが展開されて追加のフィルターが表示され、以下の条件で検索を行えるようになります。
- ログ タイプ—アプリケーション、アラーム
- ログ レベル—アラーム、標準、インタラクション、トレース
- ログが生成されたソリューションの名前。
- 変更された構成オブジェクトのタイプと名前。
- 変更された属性のキー名と値。
フィルターの値をクリアするには、[リセット] をクリックします。フィルターをすべてクリアするには、[フィルターをすべてリセット] をクリックします。属性フィルターに入力されているキー: 値ペアの一部のみを削除するには、横にある をクリックします。
高度な検索により返されたレコードのリストでは、通常と同じくログ レコードを表示、ソートすることができます。選択したレコードを一元化ログ データベースから削除するには、 をクリックします。(レコードの削除には、DELETE_CLOGS 特権が必要です。)
ログ レベル
Genesys Administrator は、以下の 4 つの詳細レベルでログ イベントを報告します。アラーム、標準、インタラクション、トレース。これらのレベルのログ イベントは共通のログ レコード フォーマットを採用しており、一元化ログ データベースに保存することが可能です。
これに加えて、一部のアプリケーションは監査ログも生成します。監査ログには追加属性、およびプロセス、ソリューション、アラームに対して実行された構成の変更やコントロール アクションについての情報が含まれる場合が一般的です。
アラーム レベル
アラーム レベルのログには、アラーム レベルのログ レコードのみが含まれます。Solution Control Server (SCS) は、アラーム条件で検出イベントとして構成されているログ イベントを他のアプリケーションから受け取ると、それらのアプリケーションに代わってアラーム ログを生成します。このレベルを使用すると、SCS はすべてのアラームの発生と解除を一元化ログ データベースに報告します。
標準レベル
標準レベルのログには、サービス中のソリューションの重大な問題および通常のオペレーションを報告する高レベルなイベントが含まれます。標準レベルでは、以下のいずれかにあてはまるイベントが報告されます。
インタラクション レベル
インタラクション レベルのログでは、インタラクションを処理するソリューション コンポーネントによってインタラクション プロセスの詳細が報告されます。このログには、ソリューション コンポーネントごとに各インタラクションの処理ステップに関する情報が含まれています。以下の場合に、インタラクション レベルでイベントが報告されます。
- インタラクションに関する別のアプリケーションとの高レベルなデータ交換として認識されるイベント
- アプリケーションによって処理されるインタラクションのリアルタイムの状態の変化を示すイベント (こうした変化が高レベルなデータ交換から可視である場合を除く)
具体的な条件はそれぞれのコンポーネントと、インタラクション処理におけるそのロールによって決まります。
トレース レベル
トレース レベルのログでは、各種のソリューション コンポーネント間で行われる通信の詳細が報告されます。このログには、ソリューション コンポーネントごとに各インタラクションの処理ステップに関する情報が含まれています。トレース レベルでは以下のいずれかにあてはまるイベントが報告されます。
- 別のアプリケーションとの高レベルなデータ交換として認識されるイベント
- 外部システムとの高レベルなデータ交換として認識されるイベント
- アプリケーションによって処理されるユーザー レベル オブジェクトのリアルタイムの状態の変化を示すイベント (こうした変化が高レベルなデータ交換から可視である場合は除く)
詳細について
Genesys ソフトウェアのログの詳細については、 の『Management Layer User's Guide』 を参照してください。ログ自体の説明については、 の『Framework Combined Log Events Help』 を参照してください。