一括変更セット
Genesys Administrator Extension では、ユーザーへの変更を一括して行うことができます。例えば、一度に複数のユーザーをシステムに追加、削除するか、複数のスキルを追加、削除する、またはその両方を実行できる一括変更セットを作成できます。
リリース 8.5.250 以降、デフォルトでは GAX で一括変更セット機能を使用できなくなりました。エージェントを含むユーザー オブジェクト、およびエージェント グループ オブジェクトについては、代わりに他の一括プロビジョニング機能を使用することを推奨します。それでも一括変更セットを使用したい場合は、true enable_bulk_change_sets に設定して有効化します。この操作は、GAX アプリケーション オブジェクトの [オプション] タブの [一般] セクションで行います。これは [管理] メニューに表示されます。
表示オプション
[一括変更セット] パネルには、環境内にある未実行または実行中に失敗した一括変更セットがすべて一覧表示されます。問題なく実行された一括変更セットは、[完了した一括変更] パネルに一覧表示されます。
構成オブジェクトの管理は、テナントのアクセス権の設定に基づいて行われます。アクセス権を付与されているオブジェクトだけにアクセスできます。
このリストの内容には、2 つの方法でフィルターを適用することができます。
- [クイック フィルター] フィールドに、オブジェクトの名前、または名前の一部を入力します。
- [テナント フィルター] ボタンをクリックして、[テナント フィルター] パネルを開きます。このパネルで、選択する各テナントの隣のチェックボックスをオンにします。このパネルの [クイック フィルター] フィールドを使用して、テナント リストにフィルターを適用します。
列見出しをクリックすると、その情報別にリストをソートできます。列見出しをもう一度クリックすると、ソート順が逆になります。
詳細
[一括変更セット] リストには、次の情報が表示されます。
- 変更セット名—一括変更セットの名前
- 作成者—一括変更セットを作成したユーザーの名前
- 作成日—一括変更セットの作成日
- 最終変更日—最後に一括変更セットを変更した日
- 変更セットの状況—次のいずれかになります
- 空—一括変更セットにデータが未入力
- 不完全—一括変更セットに一部のデータのみ入力されている
- 実行準備完了—一括変更セットが実行できる状態
- 実行—次のいずれかになります
- 未実行—一括変更セットがまだ実行されていない
- 完了—一括変更セットが実行済み
- 失敗—一括変更セットの実行に失敗した
- 進行状況—実行時、このフィールドには一括変更セットの進行状況バーが表示されます
- 実行テナント—最後に一括変更セットを実行したテナント
- 実行ユーザー—最後に一括変更セットを実行したユーザー
- 前回の実行日—最後に一括変更セットを変更した日時
一括変更セットをクリックすると、そのセットの詳細情報が表示されます。次のフィールドが表示されます。
- 変更セット名—一括変更セットの名前
- 削除項目—一括変更セットによって削除されるオブジェクト
- 追加項目—一括変更セットによって追加されるオブジェクト
- 更新— 一括変更セットによって更新されるオブジェクト
手順
[一括変更セット] パネルでは、次の操作を行えます。
一括変更セットの作成
一括変更セットを作成するには、次の手順を実行します。
- [一括変更セット] パネルで、[+] をクリックします。
- 次のフィールドに情報を入力します。
- 変更セット名—一括変更セットの名前
- 削除項目—一括変更セットで削除する構成オブジェクトを入力します。削除するオブジェクトがある場合は、次の操作を行います。ない場合は、次の手順に進んでください。
- [追加] をクリックします。右側に [新しい削除項目] パネルが表示されます。
- [参照] をクリックします。右側に構成オブジェクトのリストが表示されます。
- リストに表示されるオブジェクトは、現在選択しているカテゴリによって異なります。カテゴリのタイプを変更する場合は、パネル上部のドロップダウン メニューをクリックします。
- [クイック フィルター] または [テナント フィルター] フィールドを使って、特定のオブジェクトを見つけることができます。[削除項目] リストに追加するオブジェクトの隣のチェックボックスをオンにします。
- [新しい削除項目] パネルにそのオブジェクトの名前が表示されます。[OK] をクリックして、オブジェクトを [削除項目] リストに追加します。
- [削除項目] リストにさらにオブジェクトを追加する場合は、ここまでの手順を繰り返します。
- 追加項目—一括変更セットを使用して、追加する構成オブジェクトを入力します。
追加するオブジェクトがある場合は、次の操作を行います。ない場合は、次の手順に進んでください。
- [追加] をクリックします。右側に新しいパネルが開きます。
- [参照] をクリックします。右側に構成オブジェクトのリストが表示されます。
- [タイプ] ドロップダウン メニューでオブジェクトのタイプを選択します。
- [参照] ボタンをクリックして、テンプレートとして使用するオブジェクトを選択します。右側にパネルが開いたら、選択するオブジェクトの隣のチェックボックスをオンにします。
- [次へ] をクリックします。
- [作成する数値の入力] フィールドに、テンプレートを使用して作成するオブジェクトの数を入力します。この値は 1 ~ 100 の整数でなければなりません。
- [CSV ファイル] フィールドで、次の操作を行います。
- [ファイルの選択] をクリックして、新しいデータが入っている CSV ファイルを選択します。
- ウィンドウが開いたら、CSV ファイルが保存されている場所に移動して、使用する CSV ファイルを選択します。
- [開く] をクリックします。
重要次に、ユーザー (Person) オブジェクトを作成するときに使用できる CSV ファイルのフォーマットの例を示します。employeeid フィールドと username フィールドだけが必須フィールドです。他のフィールドはオプションなので省略できます。省略した場合は、テンプレート オブジェクトからデフォルト値がコピーされます。employeeid, folderid, tenantdbid, state, lastname, firstname, password, username, skilllevels
bulkuser1,105,1, CFGEnabled, Tamblyn, Ericm, password, bulkuser1, "{skilldbid:102, level:10},{skilldbid:106, level:6}"
bulkuser2,106,2, CFGEnabled, Tamblyn, Ericm, password, bulkuser1, "{skilldbid:102, level:10},{skilldbid:107, level:7}" - [完了] をクリックします。
重要オブジェクトをテンプレートとして使用すると、接続やアクセス権など、そのテンプレート オブジェクトのすべて特性が、追加するオブジェクトで使用されます。 - [更新]— 一括変更セットを使って、構成オブジェクト上で更新を実施する更新情報を入力します。更新するオブジェクトがある場合は、次の操作を行います。ない場合は、次の手順に進んでください。
- [追加] をクリックします。右側に [新しい更新項目] パネルが表示されます。
- [参照] をクリックします。右側に構成オブジェクトのリストが表示されます。
- リストに表示されるオブジェクトは、現在選択しているカテゴリによって異なります。カテゴリのタイプを変更する場合は、パネル上部のドロップダウン メニューをクリックします。
- [クイック フィルター] または [テナント フィルター] フィールドを使って、特定のオブジェクトを見つけることができます。[更新] リストに追加するオブジェクトの隣のチェックボックスをオンにします。
- [新しい更新項目] パネルにそのオブジェクトの名前が表示されます。[OK] をクリックして、オブジェクトを [更新] リストに追加します。
- [更新] リストにさらにオブジェクトを追加する場合は、ここまでの手順を繰り返します。
重要[変更セット名] フィールドの値は、環境内で一意でなければなりません。 - [一括変更セットの作成] パネルで、[削除項目]、[追加項目]、または [更新] リストのオブジェクトを並べ替えることができます。
- [保存] ボタンをクリックして、一括変更セットを保存します。
一括変更セットの削除
一括変更セットを削除するには、次の手順を実行します。
- 削除する各一括変更セットの隣のチェックボックスをオンにします。
- [削除] をクリックします。操作を確認するダイアログ ボックスが表示されたら、次のいずれかを行います。
- [OK] をクリックして続行するか、[キャンセル] をクリックして操作を破棄します。
一括変更セットの実行
一括変更セットを実行するには、次の手順を実行します。
- [一括変更セットリスト] で、一括変更セットを選択します。右側に新しいパネルが開き、一括変更セットの詳細情報が表示されます。
- 必要に応じて、実行前に一括変更セットを検証することができます。一括変更セットが実行できる状態かどうかを確認するには、[検証] をクリックします。
重要[検証] ボタンは、一括変更セットが実行可能かどうか、または他の一括変更セットを先に実行する必要があるかどうかを確認するのに便利です。以下に例を示します。オブジェクトを追加するには、まず他のオブジェクトを追加する必要がある場合があります。複数のエージェントに新しいスキルを追加して更新する場合は、まず、スキルを作成してから、エージェントを更新しなければなりません。この場合は、[検証] ボタンをクリックして、そのスキルを作成済みかどうか確認できます。
- [実行] ボタンをクリックして、一括変更セットを実行します。実行した一括変更セットの状況は、完了した一括変更 パネルで確認できます。
完了した一括変更
[完了した一括変更] パネルには、環境内で正常に実行された一括変更が一覧表示されます。
[完了した一括変更] リストには、次の情報が表示されます。
- 変更セット名 - 一括変更セットの名前
- 作成日 — 一括変更セットの作成日
- 実行テナント — 最後に一括変更セットを実行したテナント
- 実行ユーザー — 最後に一括変更セットを実行したユーザー
- 開始時刻 — 一括変更セットの実行が開始された日時
- 終了時刻 — 一括変更セットの実行が完了した日時
一括変更セットのレコードを削除するには、削除する各一括変更セットの隣のチェックボックスをオンにしてから、[削除] をクリックします。
一括変更セットをクリックすると、そのセットの詳細情報が表示されます。次のフィールドが表示されます。
- 変更セット名 - 一括変更セットの名前
- 削除項目 — 一括変更セットによって削除されたオブジェクト
- 追加項目 — 一括変更セットによって追加されたオブジェクト
- 更新 — 一括変更セットによって更新されたオブジェクト
一括変更セットの実行中に使用されたソリューション定義ファイルをダウンロードするには、[エクスポート] をクリックします。
一括変更セットのレコードを削除するには、[削除] をクリックします。
制限事項
GAX の一括変更セットの機能では、次のケースはサポートしていません。
一括変更セットにより、循環的な依存関係を持つ新しいオブジェクトを作成すること
例:
- ユーザーが一括変更セットを作成し、新しいエージェントと新しいスキルを追加項目セクションに追加します。
- ユーザーが一括変更セットを保存
- ユーザーが新しいエージェントに新しいスキルを割り当て、さらに新しいエージェントに新しいスキルへのアクセス許可も与えます。
このケースでは、新しいオブジェクト間で循環的な依存関係が発生し、一括変更セットの実行が失敗します。
ソリューション:
- 一括変更セットを実行してから、オブジェクト間の依存関係を割り当てます。
一括変更セットで、新しいオブジェクトへの参照を行ってから一括変更セットを保存する
例:
- ユーザーが一括変更セットを作成し、新しいエージェントと新しいスキルを追加項目セクションに追加します。
- ユーザーは一括変更セットを保存せずに、新しいスキルの新しいエージェントへの割り当てを試行します。
- 一括変更セットが保存されるまで、ユーザーは新しいオブジェクトを選択できません。
ソリューション:
- 一括変更セットを保存してから、新しいオブジェクトを参照します。
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