ユーザー
ユーザーとはコンタクト センターの担当者のことで、Genesys アプリケーションへのアクセスを必要とするエージェントを含みます。エージェントは、顧客インタラクションを直接処理するユーザーです。
Genesys Framework では、そのようなアクセスを必要とするすべてのユーザーが、適切なアクセス権の組み合わせを付与された状態で Configuration Database に登録されている必要があります。
重要
ユーザーが特定のアプリケーションを実行するには、Configuration Database 内のそのアプリケーションを表すオブジェクトに対して読み取りと実行のアクセス権を持っていなければなりません。Genesys Administrator Extension で新しく作成されるユーザーには、Configuration Server によって同じデフォルトのアクセス権と特権のセットが付与されます。
ユーザーの管理とエージェントの管理
エージェントは [ユーザー] ウィンドウ (ここで記載) でも エージェント ウィンドウでも作成することができます。結果はいずれも同じです。ユーザー タイプのエージェントが作成されて Configuration Database に保存され、[ユーザー] ウィンドウと [エージェント] ウィンドウのどちらでもエージェントを管理できるようになります。
エージェントだけを扱いたい場合は、GAX のメニュー バーで [エージェント] を選択します。するとコンタクト センターに存在するエージェントのみのリストが表示されます。エージェントではないユーザーはすべてフィルターで除外されるため、作業対象のリストが短くなります。
重要
GAX ヘッダーにエージェント オプションが表示されない場合、システムのプリファレンスで [エージェント管理] カテゴリを選択して、モードを 
[非表示] から 
[社内] にして変更します。詳細については「
システムのプリファレンス」を参照してください。
ユーザーの表示
[ユーザー] リストには、環境に存在するユーザーが一覧表示されます。このリストは、テナント、構成単位、サイト、フォルダー別の階層でソートされて表示されます。特定の階層別にオブジェクトを表示するには、リストの上にあるドロップダウン メニューで階層のタイプを選択します。
オブジェクト名の左にあるアイコンでユーザーとエージェントを簡単に見分けることができます。無効になっているユーザーは、リストに淡色で表示されます。
Configuration Manager は、テナントのアクセス権の設定に従います。アクセス権および特権を付与されているオブジェクトだけにアクセスできます。
このリストの内容には、2 つの方法でフィルターを適用することができます。
- [クイック フィルター] フィールドに、オブジェクトの名前、または名前の一部を入力します。
- キューブのアイコンをクリックして、[テナント ディレクトリ] フィルター パネルを開きます。このパネルで、
テナントをクリックして選択します。このパネルの [クイック フィルター] フィールドを使用して、テナント リストにフィルターを適用します。
列見出しをクリックすると、その情報別にリストをソートできます。もう一度クリックすると、ソート順が逆になります。
オブジェクトを様々な基準でグループに分類するには、[グループ基準] をクリックします。
一度に複数のオブジェクトを選択したり、選択を解除するには、[選択] をクリックします。
ユーザーの操作
新しいユーザー オブジェクトを作成するには、[新規作成] をクリックします。既存のオブジェクトの詳細を表示または編集するには、オブジェクトの名前をクリックするか、オブジェクトの隣のチェックボックスをオンにして、[編集] をクリックします。
1 つ以上のオブジェクトを削除するには、削除するオブジェクトの隣のチェックボックスをオンにして、[削除] をクリックします。または個々のオブジェクトをクリックして [削除] をクリックすると、オブジェクトを 1 つずつ削除できます。
上記以外の場合、[詳細] をクリックして次のタスクを実行します。
ユーザーの名前をクリックすると、そのオブジェクトの詳細情報が表示されます。オプションやアクセス権を設定したり、依存関係を表示することもできます。
新規ユーザーの作成
新しいユーザーを作成するには、次の手順を実行します。
[+] ステップを表示する
- [新規作成] をクリックします。
- 次の情報を入力します。一部のフィールドでは、値の名前を入力するか、[参照] をクリックしてリストから値を選択できます。
- 名前—このユーザーが環境にログインする際に使用する名前。このプロパティには値を指定する必要があり、その値は Configuration Database 内で一意でなければなりません。
- エージェント—このユーザーがエージェントであるかどうかを示します。オンになっている場合、追加のフィールドが表示されます。一旦フラグを設定すると、変更することはできません。
- 名—ユーザーの名 (ファースト ネーム)。
- 姓—ユーザーの姓 (ラスト ネーム)。
- 電子メール アドレス—ユーザーの電子メール アドレス。
- 社員番号—コンタクト センターのスタッフの中からこのユーザーを識別する 64 文字以内のコード。このプロパティには値を指定する必要があり、その値は Configuration Database (エンタープライズ環境) またはテナント (マルチテナント環境) 内で一意でなければなりません。
- パスワード—このユーザーが環境にログインする際に使用する 64 文字以内のパスワード。既存のパスワードを見ることはできません。このフィールドは、新規ユーザーの作成時は常に有効です。既存のユーザーの編集時は、[パスワードのリセット] が選択されていないときのみ有効です。
- パスワードの確認入力—入力したパスワードの確認。このフィールドは、新規ユーザーの作成時は常に有効です。既存のユーザーの編集時は、[次のログイン時にパスワードのリセットを要求する] が選択されていないときのみ有効です。
重要 [パスワード] フィールドから値をコピーして貼り付けることはできません。パスワードを再入力する必要があります。 
- 次のログイン時にパスワードのリセットを要求する—このチェックボックスをオンにすると、次回のログイン時にユーザーに新しいパスワードの入力を要求するメッセージが表示されます。
重要 [次のログイン時にパスワードのリセットを要求する] オプションは、Genesys Administrator Extension が Management Framework 8.1.1 以降に接続している場合のみ表示されます。パスワードのリセットの詳細については、 の『Genesys Security Deployment Guide』 を参照してください。 
- 外部 ID—この設定は、環境が外部認証 (LDAP または RADIUS) を使用している場合のみに適用されます。これは外部認証システム内のユーザー名である可能性があります。LDAP の場合、RFC 2255 に対応する LDAP URL の全体またはその一部である可能性があります。詳細については、の『Framework External Authentication Reference Manual』 を参照してください。
- テナント—マルチテナント環境で、このオブジェクトが属しているテナント。この値は、オブジェクト リストの [テナント ディレクトリ] フィールドで指定されたテナントに自動的に設定されます。
- 有効状態—選択すると、オブジェクトが通常の動作状態にあり、何の制限もなく使用できることを示します。
 
- [エージェント] を選択した場合は次の情報を入力します。一部のフィールドでは、値の名前を入力するか、[参照] をクリックしてリストから値を選択できます。
- デフォルトのプレイス—このエージェントにデフォルトで割り当てられるプレイス。このオプション パラメーターが適用される構成の数には制限があります (特にテレフォニーのログイン手順を介してプレイスとエージェント間のリアルタイムな関連付けを確立できない場合)。
- キャパシティ ルール—このエージェントの複数インタラクションの処理能力を定義する、キャパシティ ルール タイプのスクリプトの名前。詳細については、Reporting のマニュアルを参照してください。
- コスト契約—エージェントに関連付けられているコスト契約。
- サイト—このコスト契約を含むサイト。
 
- [所属] タブで [追加] をクリックしてアクセス グループを追加します。
- [ランク] タブで [追加] をクリックしてランクを追加します。
- 画面に表示されたポップアップ ウィンドウに次の情報を入力します。
- アプリケーション タイプ—ユーザーがアクセスする必要のあるアプリケーションのタイプ。このアプリケーションがランクを使用して特定の機能を有効にしたり無効にしているかを確認するには、GUI アプリケーションのマニュアルを参照してください。ランクに関する記述がマニュアルに見当たらない場合、そのアプリケーションはランクを使用していません。したがって、そのアプリケーションに関してはユーザーのランクを指定する必要はありません。
- アプリケーション ランク—指定されたタイプのアプリケーションに関するランク。
 
- [エージェント] を選択した場合は [適用] をクリックして次のタブを表示します。
- スキル タブで [追加] をクリックしてスキルを追加します。
- 画面に表示されたポップアップ ウィンドウに次の情報を入力します。
- スキル—このエージェントに割り当てられるスキル。
- レベル—このスキルにおけるエージェントの技能の相対的な水準。
 
- エージェント ログイン タブで [追加] をクリックしてエージェント ログインを追加します。
- 画面に表示されたポップアップ ウィンドウに次の情報を入力します。
- エージェント ログイン—このエージェントに割り当てられたエージェント ログイン コード。複数のエージェントに同一のエージェント ログインを割り当てることはできません。
- 後処理時間—一部の交換機は、CTI リンクを経由したエージェントの通話後の作業ステータスに関する情報の転送をサポートしません。ただし、この機能がサポートされている場合は、そのような交換機に属しているエージェント ログインに対して、後処理時間を秒単位で指定することを検討してください。この指定は、交換機の対応する設定と一致しなければなりません。
 
 
- [保存] をクリックします。
 
重要
新しいユーザーには、そのユーザー オブジェクトの読み取りと更新のアクセス権が自動的に付与されません。これらのアクセス権を手動で付与して、ユーザーが GAX や Workspace Desktop Edition (旧称 Interaction Workspace) などの GUI ベースのプログラムのユーザーのプリファレンスを保存できるようにする必要があります。
インポートおよびエクスポート用 CSV ファイル
一括インポート/エクスポート機能を使って、ユーザーを CSV ファイルからインポートしたり、CSV ファイルへエクスポートしたりすることができます。インポートに使用するインポート ファイルと、データをエクスポートして作成するエクスポート ファイルは完全に互換性があり、1 つのファイルをインポートとエクスポートの両方に使用することができます。インポート ファイルを自分で作成したい場合は、このヘルプ ファイルの一般的な CSV 情報に関するトピックと、以下のオブジェクト固有のトピックを参照してください。
CSV ファイルのフィールド
ソース ファイルは CSV 形式のテキスト ファイルで、拡張子は .csv です。
ソース ファイル 1 行が、ユーザー 1 人に相当します。ソース ファイルに同じユーザーが現れるのは 1 回のみです。ソース ファイルの範囲内でユーザーの一意の識別子となるのが、[社員番号] フィールドです。
ファイルの列は、ユーザーのプロパティとプロパティに関連付けられるその他すべてのオブジェクトです。ファイルの 1 列目には、フィールドを識別できるよう列の名前が入っています。列の順序は重要ではありません。各列のヘッダーまたは値の後にコンマを挿入します。列に値がない場合には、前のコンマの直後にコンマを挿入します。ユーザーのプリファレンスやファイルの目的に応じて、必須ではない列はソース ファイルから除外することもできます。
ソース ファイルには各ユーザーに関する以下のプロパティが含まれます。
[+] プロパティを表示する
| 名前 | タイプ | 必須 | 説明 | 
| アクション | ADD、UPDATE | はい | このユーザー データに対して行う操作として、新規ユーザーの作成 (ADD) または既存ユーザーの変更 (UPDATE) のいずれかを指定します。 この列は、ファイルのエクスポート時に GAX によって自動的に追加されます。含まれるレコードにはすべて [UPDATE] の値が付与されます。ソース ファイルを一から作成する場合、この列を手動で追加する必要があります。どちらの場合でも、このフィールドは必須であり、各レコードに値を付与する必要があります。
 | 
| 名 | 文字列 | はい | ユーザーの名 | 
| 姓 | 文字列 | はい | ユーザーの姓 | 
| ユーザー名 | 文字列 | はい | ユーザーのユーザー名 | 
| 社員番号 | 文字列 | はい | このユーザーに割り当てられた一意のID | 
| エージェント | 文字列 | はい | ユーザーがエージェントかどうか (Y または N)。スクリプトの機能は、エージェントか非エージェントかで異なります。 | 
| パスワード | 文字列 | いいえ | ユーザー名とともに使用するパスワード | 
| パスワード変更 | 文字列 | いいえ | このユーザーが次回ログインでパスワードを変更する必要がある (Y) かないか (N)。 | 
| 外部 ID | 文字列 | いいえ | このユーザー固有の外部 ID | 
| 電子メール アドレス | 文字列 | いいえ | ユーザーの電子メール アドレス。通常はユーザー名と同一。 | 
| 有効 | 文字列 | いいえ | このユーザーは有効かどうか (Y または N)。 | 
| キャパシティ ルール | 文字列 | いいえ | エージェント Y の場合のみ適用。ユーザーを関連付けるデフォルトのキャパシティ ルール。 | 
| コスト契約 | 文字列 | いいえ | エージェント Y の場合のみ適用。ユーザーを関連付けるデフォルトのコスト契約。 | 
| サイト | 文字列 | いいえ | ユーザーを関連付けるデフォルトのサイト。 | 
| デフォルトのプレイス | 文字列 | いいえ | エージェント Y の場合のみ適用。ユーザーを関連付けるデフォルトのプレイス。 | 
リレーショナル列
上のテーブルのプロパティとフォルダに加え、各列にはユーザーと他の構成オブジェクト、特にアクセス グループ、エージェント グループ、エージェント ログイン、アプリケーション ランク、スキルとの関係を含めることができます。アクセス グループ、エージェント グループ、エージェント ログイン、アプリケーション ランク、スキル オブジェクトのインスタンスは、すべてソース ファイルで別々の列に配置されます。たとえばエージェント グループが 10、交換機が 1、スキルが 15、アクセス グループが 4 ある場合、ソース ファイルには各列が構成オブジェクト 1 つを表す列が 30 追加されます。リレーショナル列はいずれもオプションです。
リレーショナル列のヘッダーは、オブジェクト タイプとオブジェクト名で構成され、一意の列名となります。つまり、複数のスキルを同じ名前にすることはできませんが、スキル オブジェクの名前が交換機 オブジェクトの名前と同じである可能性はあります。
リレーショナル列の命名と値の規則を次の表に示します。
| タイプ | 列名 | 有効な値 | 説明 | 
リレーショナル列
| アクセス グループ | アクセス グループ:<access group name> | Y – このユーザー/エージェントをこのアクセス グループに追加 
 Y – このユーザー/エージェントをこのアクセス グループから削除<empty> - 操作なし
 | このユーザーが属するアクセス グループ名。ユーザーは、アクセス グループにいくつでも所属できますが、各列に表示できるアクセス グループは 1 つだけです。 重要 一括アップロードを使用する場合、システムのプリファレンスで指定したデフォルトのアクセス グループ は適用されません。これは、ユーザーのアクセス グループが CSV ファイルで指定されているためです。 | 
| エージェント グループ | エージェント グループ:<agent group name> | Y – このユーザーをこのエージェント グループに割り当て 
 Y – このユーザーをこのエージェント グループから削除<empty> - 操作なし
 | エージェント Y の場合のみ適用。このユーザーが属するエージェント グループ名。ユーザーは、エージェント グループにいくつでも所属できますが、各列に表示できるエージェント グループは 1 つだけです。 | 
| エージェント ログイン | エージェント:<switch name>	 / <agent login name> | <wrap-up time> – 規定の後処理時間でこのエージェント ログインをこのユーザーに割り当て 
 <empty> – 変更なしN – このエージェント ログインを このユーザーから削除
 
 | エージェント Y の場合のみ適用。このユーザーに割り当てられたエージェント ログイン。 | 
| アプリケーション ランク | ApplicationR:<application name> | <rank> – このアプリケーション タイプをこのランクを持つこのユーザーに割り当て設定可能なランクは、管理者、設計者、スーパー アドミニストレーター、サービス アドミニストレーター、ユーザー、不明です。 
 <empty> - 操作なしN – このランクをこのユーザーから削除
 | 設定されたアプリケーション タイプに関するデフォルトのランク。 | 
| スキル | スキル:<skill name> | <number> - このスキル レベルを持つこのユーザーにこのスキルを割り当て 
 <empty> - 操作なしN – このスキルをこのユーザーから削除
 | エージェント Y の場合のみ適用。設定されたスキルにおけるこのユーザーの技能。 | 
 
例
次のデータを GAX にアップロードして、新規ユーザーを 2 つ変更します。
[+] データを表示する
| アクション | FirstName | LastName | EmployeeID | ユーザー名 | エージェント | 有効 | Skill:Outgoing | Skill:Winback | 
| 更新 | John | Fraser | 1234 | JohnF | Y | Y | 4 | 5 | 
| 更新 | Susan | Smith | 5757 | SusanS | Y | Y | N |  | 
 
このデータを CSV ファイルにすると、次のようになります。
Action,FirstName,LastName,EmployeeID,Username,Is Agent,Enabled,Skill:Outgoing,Skill:WinBack
UPDATE,John,Fraser,1234,JohnF,Y,Y,4,5
UPDATE,Susan,Smith,5757,SusanS,Y,Y,N,